四一九・三万人
広報の記事作成をすることになり、とりあえず何を書いたらいいのかわからなかったので自身を題材にしてみました。
こんな人も近くにいるよってことを知ってほしい、人知れず苦しんでいる人が居る可能性があるという事をわかってほしいという思いのまま書きました。 「特別扱い」を望んでいる訳ではありません。会社には合理的配慮をしてもらっています。
ここでタイトルにある数字が何を意味しているかわかりますか?
これは、平成二九年度における精神疾患を患っている人の数です。
日本人口当たり三〇人に一人の割合です。これを知ったのは、自分が初めて病院に行き診断されてからです。
診断結果『双極性障害Ⅱ型』
そもそものきっかけは、周囲から「何かいつもと違う。様子がおかしい」という言葉でした。
たしかにその当時は何でもできる感や基本ナチュラルハイな感じと真逆の状態を繰り返すようになった頃です。
皆さんも風邪かなって思っていても体温計で測る前、病院で診断される前はちょっと怠いな位なのに、はっきり診断されると急に症状が悪化したかのように感じるケースも多々あると思います。
自分のそれも気分屋か、ただ単に仕事をしたくないのかなという程度でしか考えていませんでしたが、そういう程度の話ではありませんでした。
簡単に症状説明すると常にハイテンションや、ずっと話している、いくら寝なくても問題ない、活動的になる等の『躁状態』と落ち込みが激しい『鬱状態』を繰り返すというものです。
気分の抑揚を落ち着かせるための投薬が始まりました。
効果は直ぐに出たかと言えば正直「わからん」の一言に尽きます。
都度薬を変えて探り当てる感覚です。
以前まで感じていなかった身体の重さ、何かへの不安感、虚無感が襲ってきました。
受動的ですが希死念慮もあり、いつか起こらないかなと常に思っています。
「この先、楽しい人生は送れるのか」
「このままじゃいけない」という思いから復帰することを焦り始め、身体とのギャップが大きくなってきます。
見た目が健常者とさほど変わらない様子なのでショックな出来事となり、それがさらに自責の念にかられ押しつぶされそうになりました。
自分について触れましたが、これは誰かに特化した話ではないということ。
誰にでも起こり得ることを認識して欲しいのです。
「怠け」「甘え」「逃げ」と捉えられる事もあり、それがキッカケで落ち着いていた症状が悪化する人や自分が全て悪いと再びネガティブな思考に深く陥る人もいます 。
ほとんどの方が、自分は大丈夫と思っているかと思います。これは「仕事だからそんなの当たり前」と。無理をすると、自分を無くしてしまいます。
素質や今までの経験、ストレスの強度等の複合的要素が絡んで発症するものです。
とはいえ抑え込まないで、あたり散らしていいということでもありません。
自分を騙し、他者と比較しキャパシティーを超え、期待に応えるため「我慢」して続ける。
我慢は蓄積していずれ溜まったものが顔を出します。それでは手遅れになるのです。
あなたの周りに、頼めば何でも受け入れてしまう人はいませんか?いつもと様子が変わった感じがする人はいませんか?
厚労省のHPに「こころのバリヤフリー宣言」という八つの指針があります。
時間がある時にでも見てみてください。