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さすらいの詩人~吊り橋編~

さすらいの詩人~吊り橋編~

機を見るに敏。

今がその時だ、と感じたら一切の迷いを捨て一期果敢に行動に移す。
桶狭間での織田信長のようにチャンスを勝ち取るには絶対に必要な決断力と行動力。
そしてその時は突然訪れた。 

週末の予定がすっぽりとあいたので、関西転勤組の暇なおじさん3人で「せっかくだから何かしましょう」という話になりましたが、ロクな案がでてきません。 
 案1、素麺博物館 →他の2名の反対により却下 
 案2、静岡でサッカー観戦 →流石に遠いしお金も掛かるので却下 
 案3、京都にドラえもん展を見に行く →おじさん3人で行くのは気持ち悪すぎて却下 

最終的には無難に温泉に行く事になりました。問題はどの温泉に行くか。 すると和歌山に西日本最大の露天風呂がある事が分かり、そこに行く事になりました。 
で、経路を調べている時に私は興味深いスポットを見つけてしまいました。 
谷瀬の吊り橋 全長300メートル 高さ54メートル 
そして私は思いついてしまいました。西日本最大の温泉に向かうはずが西日本最大の最長の吊り橋に向かい渡らせる。 

私は高い所は全然大丈夫です。
 ですが関西転勤組の猛者にして男の中の漢、岩村氏は高所恐怖症。 
“時は来たー”
私は確信しました。 

吊り橋に向かう途中に寄ったコンビニで、もう1人の同行者O氏に温泉ではなく吊り橋に向かっている事を密かに共有。O氏も高い所は全然大丈夫、との事。唯一温泉に向かっていると信じてやまない男の中の漢、岩村氏。 

険しい山道を車は走る。 谷瀬の吊り橋の道路看板もポツポツと出始める。 
岩村氏は無意識に、「谷瀬の吊り橋…」と看板を声に出して読む。 笑いを堪える私とO氏。
温泉に向かっているハズのナビを無視して、吊り橋に向かう側道に入る車。 すると右手に見えてきた吊り橋。
遂に真実を知る瞬間がきた。 

私「右手に見える吊り橋が今から君が渡る吊り橋ですよ。」 
岩村「…は?(しばらく思考停止)」
改めて吊り橋を目視状況を把握した岩村氏。

岩村「イヤイヤイヤ‼︎、マジですか⁈温泉に向かってたんじゃないんですか⁈、え〜‼︎、いや〜、たけー、こえー。」
哀れ岩村氏、我々の予想を上回るリアクション。
そしていよいよ吊り橋に立ち向かう3人。

まず私が先陣を切って進む。全く平気。 2番手に岩村氏が慎重に慎重にゆっくりゆっくりと吊り橋にチャレンジ。 3番手にO氏。全然大丈夫。 
後ろから吊り橋を揺らすように歩くO氏。 岩村氏の真横を歩いて岩村氏の歩幅を狭める私。
木製の足場にビビる岩村氏。 その木製の足場を割る勢いで大袈裟に踏む私。 
岩村「何やってるんすか!マジで割れたらどうするんですか⁉︎バ〇じゃないですか⁉︎」 
若干マジ切れの岩村氏。 
様々な嫌がらせにも負けず往復600メートルを渡りきった男の中の漢、岩村氏。 涙を流して感動(笑う)する私とO氏。 

突然訪れた暇な休日を、見事な展開力と行動力で充実の週末に転換した我々。 
正に、機を見るに敏。

最後に岩村氏に一言。
恐怖に耐えてよく頑張った!感動した!

ーーー朝目覚めると、突然このようなメッセージが届いていました。大阪に転勤したおじさんたちは、楽しくやっているんだなぁ、、、と大阪に思いを馳せるのでした。

結構業務も忙しいようなので、自然の中でリフレッシュして欲しいですね。今度は本当に、温泉に行けますように。
こうやって唐突に送られてくる短編物語を不定期に更新します。

投稿者:星野です
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